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旧済生館本館(山形郷土館) [山形]

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 怖いものといえば……

「地震・雷・火事・親父」なんて言っても、今時の若者にはまったく通用しない。

生まれた時から「親父」は怖くない存在なので、このギャグの意味すら分からないのだ。(笑)

では、「饅頭がこわい」なんて言ったらどうか?

これもだめ!

若者に落語がはやったのは一時のことで、今ではAKBの総選挙には行っても、寄せになど行く若者はほとんどいない。

「よせ!」と、引きとめられるのが席の山、いや関の山に違いない。(笑)



 




モウ、随分前になるが、とつぜん山形牛が食べたくなって、わざわざ山形まで出かけた。

~なんて言うのは真っ赤なウシで、いや、ウソで、山形の写真がいっぱい残ってるので唐突ですが在庫処分・山形編に参りたいと思います。続くかどうかは、モウ知らん。(笑)

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山形県の有名人といえば、あき竹城。

はい、宗男の若いころは、綺麗なストリッパーでしたが、今では人のいい山形弁のおばさんですね。

 

その節は、大変お世話になりました。(笑)

 

 

もっと有名な人物に、明治9年(1876)、初代山形県令となった三島 通庸(みしま みちつね/つうよう)と言う人がいる。

別名「鬼県令」。それはそれは饅頭よりもはるかに怖い人物であった。(笑)

「県令」とは、今で言う「県知事」のこと。

 そういえば、(南)は宮崎県の(東)国原元知事は、最近露出がめっきり少なくなりましたね。頭の露出はどうだか知りませんが。(笑)


 

『人の苦労を横目で三島(見しま)、それで通庸(通用)がなるものか』


どれほどの「鬼」であったか調べてみると、強引な課税、用地提供、強権政治、はたまた自由民権運動への弾圧など、悪評は枚挙にいとまがない。

その反面、土木開発や近代建築の導入など、地方都市の開発に心血を注ぎ、優れた実績を多く残している。

う~ん、昔かたぎの分かりやすい政治家ですね。

「決められない政治」どころか、決めたくて仕方がない政治家だったのでしょう。(笑)


 

かわいらしい一面もある。

なんと、山形の名産品であるサクランボの苗を、北海道から初めて取り寄せて試験栽培をさせたのも三島であると言う。

山形では決して評判は悪くない。むしろ地元の功労者として立派に通用(つうよう)しているのだ。(笑)




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その鬼県令渾身の傑作が、この旧済生館本館の新築計画である。

旧済生館本館(山形郷土館)

竣工:明治11年(1878

設計者:筒井明俊(基本構想)

施工者:原口祐之棟梁 他

構造:木造三階建て。
場所:山形県山形市霞城公園内

明治10年(1877)に、新病院新築の大構想のもとに、元からあった県立病院を再建したもの。

病院長の長谷川元良(はせがわ げんりょう)、県一等属 筒井明俊(つつい あきとし)らとともに、自らも横浜の英国海軍病院を視察してその基本構想を練ったと言われている。

筒井明俊が視察ののち、山形に戻って平面図を起こした。

工事は明治11年(1878)、県十等出仕 原口祐之(はらぐち すけゆき)を大工棟梁とし、山形県内の宮大工棟梁、総勢300人が集結して建てられたらしい。

工期はわずか7ヶ月、まさしく突貫工事であった。

驚きである! さすが鬼県令!

 

「人の苦労を横目で三島……」なんて文句が、宮大工の口から出たかどうかは知らないけど。(笑)



 


 

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この病院、じつは診療のほかに医学校も併設されているという。

明治13年(1880)、オーストリア人の医師、アルブレヒト・フォン・ローレツをお雇い外国人として教頭に招き入れてた。

当時、まだ34歳だった若いローレツは、なぜか「老烈」(ローレツ)と名乗り、名前に負けずモーレツに仕事をしたという。

ただし日本語は片言で、ロレツが回らないと揶揄されたらしい。(笑)

ローレツの努力の甲斐あって、この医学校は東北地方におけるドイツ医学のメッカと言われるほどにまでに知名度が上がったという。

もちろん、みんなでモーレツに喜んだ。(笑)

この病院の建設は、地方の文明開化の象徴であり、庶民に西洋の医学を分かりやすく啓蒙する必要もあった。

そのためには、建物の様式も西洋のスタイルを取り入れた、奇抜なものでなくてはならなかったという訳だ。

とにかく、余りの斬新さに驚くばかりで、平成の世の中でもこれほどへんてこりんな建物は他に見つからない。


 

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まず、その平面計画からして驚きなのだ!

 

1階は正面に変形した八角形のエントランスが配置され、その後方に十四角形のドーナツ型に居室がつながっている。

ちょうど前方後円墳のような形で、さらに2階には十六角形の広間が重なっている。

これだけでも恐ろしくへんてこりんなのだが、中3階が方形で、3階部分が八角形の平面をしていて、どの柱がどこを通っているのか分からなくなる。

別名「三層楼」と言われるが、正面から見れば四層に見え、どこかトリック・アートを見ているようだ。(笑)




 

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デザインがまた斬新で、まるでロマネスク風の教会の尖塔が聳えるように、トレサリーを構成する見事なアーチ窓には驚かされる。

それでいてローマのパンテオンのようなドームがあるかと思えば、お寺の欄干のようなバルコニーがせり出していて、見上げると『済生館』と書かれた立派な扁額が掲げられている。

なんだか寺子屋のような雰囲気で、う~ん、何と形容していいのやら、とにかく異様としか言いようがないのだ。(笑)

もちろん、当時としては最先端のデザインとして庶民の度肝を抜いたに違いない。

「度肝は抜いても、砂肝は抜くな!」 ということわざの通り……いや、そんなことわざありませんね。(笑)


 

本格的な西洋建築の知識も技術もなく、ただ見よう見まねでこれだけ高度な技術を駆使した山形の宮大工たち。

三島県令の信念のもと、何とか自前の建築を建てようとする努力には全く敬服する。いや、ほんと。

擬洋風建築の中でも、これは最高傑作と言っても過言ではない。

三島だけに、やや痛痒(つうよう)を伴うデザインであるが。(笑)



 
 

おまけの山形牛どんぶり!

注:黒と、緑のものは、山形牛ではありません。




 

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コメント 19

yann

面白く、素晴しい建物ですね~
トップの写真は 洋風と言うより中華風ではありません?

山形牛とやらは、まだ食した事ございません。
これはロースビーフ風なのかな?
緑のものはなんだ?
ししとう?アスパラ? 大きさも数も???

by yann (2012-07-09 11:04) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>yannさま

確かに、ちょっと中華風でございますね。(笑)
山形といえば、米沢牛が有名なのですが、山形牛というものは、知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない逸品らしいのです。
だから、一品だけ食べてきました。(笑)

by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-09 13:04) 

二兎丸

ぬぉ! 東北の廃道マニアが震えて黙る"ミッチー"が
ここで出てくるとわ(>ω<)!

・・・とか言いながら、一枚目を見た時から、
いつ出てくるかな?? とワクワクしたバカ( -ω-)ノ゛

同じ(?)薩摩人としては庇ってあげたいキモチも山々だけど
万世大路とかイロイロ・・・ね、ホント鬼だったのよ、彼。
まぁ、お陰で今の世に生きる我々は、彼の残した数々で
楽しませてもらってるわけだけど(笑)

by 二兎丸 (2012-07-09 16:56) 

かんぱねるら

ここは、本当にへんちくりんな建物でしたねぇ。
擬洋風って範疇を越えてる感じがしました。
ドーナツの穴は食べられませんが、ここのドーナツの穴は、なかなかいい感じのお庭でしたね。
そうそう、家人はここを洋式のトイレに似てるって言ってました(笑)
by かんぱねるら (2012-07-10 10:18) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>二兎丸さま

ぬぉ!
っていう響きがいいですね。(笑)
東北の廃道マニアさん達には、そんなにミッチーが怖いんでしょうか?
御顔も怖い方ですが、やることも怖かったのでしょうね。(笑)

山形では、印象は良かったですね。
ここの館長さんが、よかったら差し上げますと言って、鬼県令の冊子をいただきました。
どこかに仕舞い込んでしまったけど。(笑)


>かんぱねるらさま

そうそう、カンパネさんも、以前行ったのでございますね。
大変おもしろい建物でした。
洋式トイレですか?
それは、言い得て妙でございますね。(笑)
きちんとメンテナンスができていて、山形は、歴史的建築物に対して寛容でございます。


by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-11 03:18) 

高穂

おぉお.いつのまにやらのブログ御復活.
懐かしゅうござりますぅ.

って建物.ロシアンなのか中華なのか和なのか謎ですー@@
全室癒しの中庭ビューと感染防止と監視の合理的設計とかなのでしょうかー.
なんか楽しそうですー
by 高穂 (2012-07-11 17:07) 

月と、

いやぁ・・・・笑ったぁ(笑)建物も確かにすごい!本当7か月とは、宮大工も苦労したでしょうね。でもまだ残っているので素晴らしい。確かに一瞬4階建てのようにも見えるし、らせん階段も斬新ですね。かなり華麗すぎてやや飾りっぽいですけれど。洋風、中華風だと思ったら、土台で噴出した(笑)寺の土台やって・・・。
何より、ごめん私的には「前方後円墳」がツボでした(大笑)
by 月と、 (2012-07-12 16:10) 

ヴェルデ

ああ、素晴らしい建物ですね・・・・!
宗男議員の大好きな擬洋風の、これは大傑作。

ここ、いってみたいんですよね。
山形シリーズ、期待してます。
でもどうぞ、お体ご自愛くださいませ。
by ヴェルデ (2012-07-12 23:05) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>高穂さま

大変、お久しぶりでございます。
覚えていてくださって、宗男はうれしゅうございます。(笑)
たしかに、ロシアなのか中華なのか和なのか分かりませんね。
まあ、とにかく度肝を抜くデザインですよね。(笑)
中は博物館みたいになっているので、ほんと、楽しめますよ。
結構、流行っていたなぁ~。

>月と、さま

笑っていただけて宗男はうれしゅうございます。(笑)
前方後円墳がつぼでしたか?
いや、おみそれいたしました。(笑)
まったく、人の笑いのつぼってのは分かりませんよね。
柱の基礎もつぼのようで。
ほんと、お寺さんのようですよね。
なんだか、柱も赤い蝋燭のように見えてきました。(笑)


>ヴェルデさま

山形は暑いですが、いいところですよ。
ヴェルデさんは、山形牛がつぼだったのではございませんか?(笑)
おいしゅうございましたよ。
修善寺の、葉付きワサビもおいしゅうございました。(笑)


by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-13 00:44) 

ヴェルデ

牛肉には執着しておりませんわ。
むしろ、馬刺しやイノシシ肉のほうが気になる肉食系(笑)

でも一番おいしいと思うのはお魚系です。
だから原発が憎いです。ああ、アンコウ、ウjニ、カニ・・・

>修善寺の、葉付きワサビ
おいしそう!私も修善寺に行って生わさびをすりおろして
グルメしたいです~。

by ヴェルデ (2012-07-13 01:46) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>ヴェルデさま

おお!
ヴェルデさまは、お魚がさばけるんですね。
旦那さん、幸せ者ですね。(笑)
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-13 02:14) 

ヴェルデ

魚はさばけませんのよ。

三島県令ってたしか出生地でお祀りされているのではありませんか。
ほんとにすごい病院です。ただ病院をたてただけでなく、
医師の育成にも力を入れた点が、ただの土建屋政治家とは違いますね。


by ヴェルデ (2012-07-13 14:30) 

八犬伝

おおっ、生きておられましたか。
あき竹城には、さすがにお世話になりませんでした(^^ゞ
by 八犬伝 (2012-07-14 13:37) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>ヴェルデさま
おお、そうでしたか?
魚はさばけないと。
もしかして、さばけるのはサバだけですか?(笑)


>八犬伝さま
お久しぶりでございます。
はい、高血圧ですが生きておりました。
あき竹城は、通好みでございますね。(笑)
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-15 00:50) 

opas10

おお、これが藤森センセイも絶賛している擬洋風建築の最高傑作ですか!。確かに、今にしてみればケッタイなデザインですね~。例えてみれば着物で革靴を履いている、というか背広で下駄ばき(田中角栄?)というか、表面だけ西洋を取り入れた、中途半端な和洋折衷ではあります。が、しかし洋風建築の知識が皆無な宮大工たちがよくぞここまで造ったものです。当時の人々にとってはさぞ驚きで度肝を抜かれたことでしょう。ても、牛の生レバーまでは抜かれなかった?
by opas10 (2012-07-15 16:45) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>opas10さま
そうそう、そうでございます。
これが擬洋風建築の最高傑作でございます。(笑)
駆け込みで生レバーを食べて、お亡くなりになったお方がいるようです。
度肝と生レバーは、抜いたほうがよろしゅうございます。(笑)
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-16 19:11) 

しろうさぎ

お久しぶりです。
どうなさっているのかと心配しておりましたが
お元気そうで何よりです^^。
今回は不思議な感じのする擬洋風建築を
御紹介下さったのですね。
時空を飛び越えて出現したかのような建物で
驚きました。
by しろうさぎ (2012-07-18 21:24) 

(な ̄▽ ̄お)

寄せになど行くのは「よせ!」
冒頭でいきなりツボりました
真っ赤なウシにも・・・
素直におやじギャグにツボりまくる私って(∩_∩;)
あき竹城さんもかつて皆さんをお世話なさっていたのですか
さすがにお世話になる機会がございませんでした(笑)


by (な ̄▽ ̄お) (2012-07-25 00:18) 

あおい君と佐藤君と宗男議員

>しろうささま

大変お久しぶりです。
ご心配をおかけいたしまして、申しわけございません。
一応、元気です。(笑)
「時空を飛び越えて出現」
おお!
素敵な表現ですね。
ありがとうございます。

>なおさま

おやじギャグにはまるなんて、そりゃ、もう、あなたも立派なおやじです。
いや、あき竹城のお世話にならないだけ、まだ大丈夫。(笑)
真っ赤なウシのことを、東北では「あがべご」といいます。
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2012-07-26 02:26) 

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