旧上田市立図書館 [長野県]
このところ、上野にある「国立西洋美術館」が世界遺産に登録されるというニュースで餅切りである。
いや、持ち切りである。(笑)
「国立西洋美術館」は、言わずと知れた世界的建築家「ル・コルビュジェ」の設計で、日本では唯一の作品にあたるのだが、これは意外と言わないと知らない事実である。
しかも、言わないと知らない事実は他にもあって、ル・コルビュジェが設計したといってもごく簡単な基本設計図とスケッチだけで、これだけで実際の建物を設計するには至難の業。
そして、その至難の技をやってのけたのがコルビュジェの弟子である日本人建築家、坂倉準三・前川國男・吉阪隆正の三氏であるわけだ。
ヒアシンスハウス(風信子荘) [埼玉県]
二年ほど前、『風立ちぬ』という映画が話題となった。
これは『下落合焼きとりムービー』の興行収入に次ぐ、宮崎駿監督の超話題作である。
……って、そんな訳ないですね。(笑)
なんでも、零戦の設計者堀越二郎と、同時代に生きた小説家の堀辰雄をごちゃまぜにして、一人の主人公を描いた感動のドラマであるらしい。
――らしいとするのは、宗男はまだこの映画が未見であるため。
というよりも、今後も見るつもりはない。
未見だからと言って、どうぞ眉間(みけん)にしわを寄せて怒らないでください。(笑)
中村彝(つね)アトリエ記念館 [東京]
かつて『下落合焼きとりムービー』というB級映画があった。
これはアメリカ映画『ケンタッキー・フライド・ムービー』のパロディ版で、企画・原案は赤塚不二夫。
監督は山本晋也、出演はタモリ・所ジョージ・柄本明などなど、そうそうたる顔ぶれであった。
しかしながら、内容は全く覚えていない。
内容がナイヨーなのである。(笑)
いや、悲しいくらいの駄作だったことだけは記憶しているが、西武新宿線の「下落合」を通るたび、真っ先に思い起こすのがこの映画である。
四稜郭 [函館]
前回の記事「箱館奉行所(五稜郭)」では、何にもないことをいいことに四稜郭を話の枕で済ませてしまった。
しかし、このまま雪に埋もれてしまっては四稜郭に大変申し訳ないので、改めて記事にしたい。
とはいえ、やはり何にもないことには変わりがないのだけれど、何にもないようなことが、幸せだったと思う~♪
なんて歌もあるようだから、何にもないような四稜郭を、何にもないなりに書いてみる。
まずは、TOPの写真!
いい感じで、何にもないですね。(笑)
箱館奉行所(五稜郭) [函館]
函館に「五稜郭」があるのは有名であるが、「四稜郭」(しりょうかく)というものがあるのをご存じだろうか?
いえいえ、嘘ではありません。
地元の人ならば、小学校の遠足などで一度は出かけたことがあるはずです。
この「四稜郭」、「五稜郭」と同じ洋式築造法にならって当時の蝦夷共和国、いや旧幕府脱走軍が築いたもので、明治2年(1869)の竣工。
京唄子の旦那、鳳啓介が設計したと言われ……
ん?
いや、旧幕府脱走軍 陸軍奉行の大鳥圭介が設計したとも言われ、その形は蝶が羽を広げたように四角い「四稜」の形をしている。
「五稜郭」から約3km離れた丘の上にあり、歴史上すこぶる貴重な史跡なのだ。
★
すこぶるといっても、何もコワモテの旦那のように「すごぶる」わけではない。
昭和9年(1934)、国指定の史跡となるものの知名度は低く、ずいぶんと扱われ方がぜんざい、いや、ぞんざいであった。(笑)
それもそのはず。
ここは、一般の観光客にとって何一つとして見どころがないのだ!
蝶の羽といわれても、上から見て初めてその形がわかるのだが、近くに見下ろすような高い建物は何一つない。
いや、築造以来、未だかって高い建物などあったためしがなく、その姿はナスカの地上絵のごとく神か鳥にしか判別できない。
売店もない。
お堀もない。
言ってみれば、ただの土手。
何もないのは襟裳岬だけではなかった。
この「四稜郭」こそ、正真正銘の ♪ なにも~ない~ 観光地なのだ!
それがこれ ↓