世田谷カトリック教会 信徒会館 [東京]
おせち料理と言えば、お正月に食べるもの。
……と相場が決まっているようだが、むかしは端午の節句にも食べていたと聞く。
おせち(御節)料理は、元旦や五節句にお供えした「五節句」(おせちく)からくるそうで、1月1日、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日にも食べていたらしい。
ふむ、ふむ。
なんと、ひな祭りにも七夕にもおせちを食べていたなんて、ずいぶん日持ちがする料理だなぁ~と思ったが、そんなわけありませんね。
きっと、その都度お母さんが作っていたのでしょうね。
当たり前か。(笑)
そんなわけで、今年の端午の節句は、ぜひともおせち料理をと思ったのですが、残念ながらどこにも売っておりませんでした。
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いや、実は、おせち料理は売ってなかったものの、ネットで調べると端午の節句には、お祝いの「かまぼこ」がたくさん売っておりました。
そうか、口取りのかまぼこだけでお祝いするんだな?
と、納得したものの、今更端午の節句のお祝いでもなし、近くのお店でラーメンを食べました。
いや~、しかし今どきのラーメンにはかまぼこ(なると)なんて1枚も入っておりませんね。(笑)
ちなみに宗男の小さいときは、端午の節句と言えば「べこ餅」と言うのを食べるのがポピュラーでした。
ちなみに宗男の小さいときは、端午の節句と言えば「べこ餅」と言うのを食べるのがポピュラーでした。
北海道特有かな?
笹の葉の模様で、白と茶色のツートンカラーの平べったいお餅でした。
懐かしいな~。
そうそう、北海道の「口取り」も、甘い甘い砂糖菓子で出来ていました。
鯛とか、蝦の形に細工してたんです。
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さて、前置きがずいぶん長くなりました。
建築日誌でしたね。(笑)
どうも、この形を見たら「かまぼこ」が頭について離れない。
でも、これはれっきとした教会施設なのです。
中で、かまぼこを作っているわけでもありません。
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世田谷カトリック教会 信徒会館
1958年(昭和33年)竣工
米軍放出物資(かまぼこ兵舎)を改造
S造、1F建て。
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この建物、正面から見るとほぼ正方形の四角い建物。
お分かりですね。
板かまぼこの断面に、四角い板を立てるとこうなります。(笑)
場所は何と東京都世田谷区。
どこの田園かと思われるお方もいるでしょうが、若者の街、下北沢にある有名な教会なのです。
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カトリック世田谷教会の正式名は「洗者聖ヨハネ教会」と言うそうで、戦後一面の焼け野原だった世田谷の下北沢において、今田健美師によって創設されたとのこと。
何と読むんでしょうね?
今田健美師……「いまだ 剣菱」
いや宗男のパソコンでは変換するとこの字が出ますが、これはお酒の名前ですね。(笑)
本当は「こんだ たけみ」と読むそうです。
終戦間際は、下北沢周辺も進駐軍のジープが我が物顔で走り回っていた時期で、元陸軍軍曹であった今田神父は、米軍放出物質のこのかまぼこ兵舎3棟を改修して、信徒会館を完成させたとのこと。
当時は、かまぼこが3棟あったんですね。
今では、1棟だけが残っております。
隣にある聖堂はそれ以前に建てられた立派なものであるが、その紹介は次回にいたします。
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建物の裏から見ると、その端部はっ正方形の板ではなく、まさにかまぼこ型の板である。
恐らく、当初は両サイド共に、このかまぼこ型板がついていたのだと思われる。
やはりこの方が、板についてかっこいい!(笑)
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このかまぼこ兵舎、英語ではQuonset hut(クオンセット・ハット)と言う。
1941年(昭和16年)、アメリカ海軍が特別な技術がなくても建てられ、軽量で搬送に便利で、多目的施設が可能という事から初めて製作されたらしい。
なんとその第一号は、ジョージ・A・フラー社に建設を依頼したと言われる。
フラー社とは、あの丸ビル(丸の内ビルヂング/1923年)を施工した日本でも有名な会社である。
まあ、元々軍事施設であるから、その構造は至ってシンプルで、かつ安全に設計されているのであろう。
「災害時協定避難所」となっているので、いよいよの時はここに逃げこめば安全だ。
いや、大丈夫です! 信じる者は救われる。(笑)
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下北沢は、最近駅も改修して、かなりおしゃれな街と化しています。
ゴチャゴチャした路地や、壊れそうなお店も撤去されて、ずいぶん雰囲気が変わりつつあるけど、実はこの周辺だけ未だに戦後そのものです。(笑)
裏に見えるのは、有名な鈴なり横丁。
いつも、こんな風に人がいっぱい鈴なりです。
下北沢には、まだまだこんな建物も残っております。
自販機で隠れて見えませんが、洋食屋 ウエストでいつものナポリタンをいただきました。
かまぼこは入っておりませんでしたが、
昔から変わらぬ「頑固な味」で、大変おいしゅうございました。
あおい君と佐藤君と宗男議員さん おはようございます。
このような蒲鉾型の教会や、その歴史に驚かそれました。みなさんの努力で作られたのでしょうね。写真の雰囲気から、その思いが伝わってくるように感じました。
by SORI (2018-05-07 06:32)
今晩は~^
ご訪問 有難う御座いました。<(_ _)>
それにしても今回 お早目の記事更新でしたので驚きました。
今回の建物 形も 言われます様に 蒲鉾型ですね
その上
で 進駐軍云々とは 又々 古い話ですね
それでも今現在こうして残されて居ると言う事に\(◎o◎)/!
恐らく通りすがりに眺めただけではサッパリ解らないと思います
下北沢には大分前 駅前商店街に一度だけ行った事在りです
此の処横浜に移転してから 都内行くとして
お馴染みの銀座界隈 &その周辺しか行ってません
又 続きが有る様ですので楽しみにお待ちいたして居ります(^^)v
by まつみママ (2018-05-07 19:17)
⇈ スイマセン<(_ _)> 空けてしまいました。
by まつみママ (2018-05-07 19:19)
ありましたありました
鯛の形をした砂糖菓子。
甘かったなあ。
by 八犬伝 (2018-05-07 21:18)
おおっカッコイイ!
丈夫というより軽量で負担が少なそうでありますが
大胆すぎる正面のせいで台風に吹き飛ばされそうだし
夏に暑くて冬寒いパタンじゃないかって気もしないでないです;;
中も兵舎っぽさが残っているのでありましょうか。
神父さま従軍神父ってわけでは無かったようですが
いろいろそそられますです=3
てか鈴なり横丁もカッコイイ
ナポリタンももう軍飯にしか見えませんですぅう;;;
by 高穂 (2018-05-07 22:38)
>SORIさま
そうですね。
教会の沿革を見ると、今田師は戦後の焼け野原の東京を見て、洗礼者ヨハネの姿を思い描いたという事です。
様々な困難を切り抜けて、このような立派な教会が出来たという事でした。
>まつみママさま
下北沢は、まつみママさまお馴染みの銀座とは、ちょっと雰囲気がかけ離れております。
でも、なかなか面白い街で、教会も沢山るんですよ。
銀座の柳はありませんけど。(笑)
写真を見ただけでは、ずいぶん田舎風に見えますが、意外と世田谷のはこんな風景がたくさんあります。
>八犬伝さま
おお、鯛の口取り、ご存知でしたか?
宗男は、あんまり甘いもの嫌いだったから、ぺろぺろ舐めるだけで、中身はあんまり食べたことがありませんでした。(笑)
>高穂さま
かっこいいでしょう!
レスキューな、高穂様好みの建物だと思います。(笑)
勿論、夏は暑く、冬は寒い、自然に優しい正直な建築物です。
中は、白いトンネルに入ったような意匠です。
鈴なりよりも、その周辺のお店が、なかなか一人では入れない雰囲気で、とっても怖い、いや、とっても楽しいです。(笑)
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2018-05-08 23:36)
お久しぶりです。
訪問、ありがとうございました。
宗男節、健在ですね!かまぼこ協会・・・
お節のこと、勉強になりました^^
by rose-k (2018-05-15 01:04)
>rose-kさま
おお、書き込み見逃しておりました。
申し訳ございません。
宗男節は、ちょっと不健在です。(笑)
by あおい君と佐藤君と宗男議員 (2019-08-12 08:57)